実は先日の写真、
今回のウェディングケーキの
完全形ではなかったりする。

むしろ、私が一番表現したかった核の部分は
影となって目線から消えている。

でもこの場合はこれでいい。
そうバランスを取ったから。

会場の照明が、
予想よりもずいぶん優しく、
雰囲気があった。

でもそのせいで、
計算していたはずの土台のクロスの質感も虚しく
むしろ、
本来みずみずしく輝くはずだった水の反射は、
残念なことに、
沈んで、その存在感を消している。

どうやら光自体が、作品の底辺まで届かないらしい。

会場の所定の場所に着き
天井を見上げた途端、そう感じた。

このままいくと、
目線が泳いでバランスが取れなくなってしまう。

急遽、何かの時のためにと、
色々持っていたパーツで、
作品自体の目線を上げるよう、
予定より多くのパーツを繋げていく。
白の質感だけで
華やかに。

大抵大型のピエスを作る場合、
あらゆる不測事態が起きる事は
あらかじめ見込んで作る。
作る本人も、最後の最後まで完成図は描かないし、
その場で対応するつもりでいる。

そういうのが
好きなのかもしれない。
完成しきったものを再現するより
その場で
自由にやらせてもらった方が新鮮。
結果、いいものができることも多い。

何はともあれ
いい経験をさせていただきました。

ありがとうございます。

水の写真は
名古屋で最終調整していた時
今回のウェディンング制作にあたり
相談にのってくれたアーティストの友人が、
その時撮って送ってくれた1枚です。

お砂糖の枝と葉っぱと
この「水」と「植物」。

表現したかったことは全てここに集約。

今回のウェディングのテーマ

「森のピクニック」

素敵な結婚式でした。